幼児教育どうする?「学力の経済学」の感想とポイントの要約まとめ
会社の先輩ママに。息子の3歳以降の進路について悩み相談をしたところ、「学力の経済学」っていう面白い本があるからぜひ読んでみて〜と進められました。
一般的によくある教育評論家や子育て専門家の指南やノウハウ的な主観が強い本ではなく、教育経済学というデータや数値から効果的な教育とは何なのか、が語られる全く新しいスタイルの本でした。
私自身マーケティングを仕事にしているということもあり、非常に共感し1日で読み終えてしまいました。
私が気になった箇所の簡単な要約などまとめてみましたよ。
「学力の経済学」を読んだ感想とまとめ① 他人の子育て成功体験を真似しても自分の子どももうまくいく保証はない
これは私もニュースか何かで知っていたのですが、子ども全員を東大に入れたお母さんが紹介されて、どのように子育てしてきたかが紹介されていました。正直私ものその時はへぇ〜とテレビに食いついていました。
しかしこの本の著者の中では、例えば自分が病気になった時にまず長生きしているだけの老人に長寿の秘訣を聞きに行く人はいないのに、子どもの成績に悩む親が、子どもを全員東大に入れたお母さんの体験記を買う人がたくさんいるのか、と指摘しています。
確かにそうですよね・・・
ということで、個人の体験ではなく「子ども学力に最も大きな提供を与える要因」という調査データをもとに考えたときに、それは親の年収や学歴だというのです。
東大生の親世帯の平均年収は1000万円となっていて、一般的な2人世帯の平均年収が623万円なので、それと比べて明らかに東大生の親の収入が高いかがわかります。
このように教育経済学では、たった一人の個人の体験よりも、個人の体験を大量に観察することによって見出される規則性を重視することで、教育のあるべき姿を考えていくということなんですね。
「学力の経済学」を読んだ感想とまとめ② 上手な子どもの能力の伸ばし方は、インプット(努力)に対して近い将来にご褒美をあげること
これも非常に興味深かったのですが、子どもの能力を伸ばしてあげるためにどのように親は手助けしてあげればいいのかということです。
結論としては、結果ではなく過程に対して、比較的すぐにご褒美を与えるということでした。
テストの点数ではなく、いい点数を取るために努力してきたこと(本を読む、宿題をしっかりやる)ということを褒めるんですね。そうすることで、努力できる人間・やり遂げることが出来る人間に成長し、今後どのようなシチュエーションにおいても、力を発揮できるようになるんですね。
ちなみにいい点数を取ったことに対して、「あなたはすごい!やっぱり生まれ持った能力が高いのね」という褒め方をしてしまうと、根拠のない自信を持ったナルシストになってしまうそうです(笑)具体的に達成した内容を褒めてあげることが重要だそうです。
「学力の経済学」を読んだ感想とまとめ③ いつ教育に投資するのが一番効率が良いのか、そしてそれはどんな内容なのか
これが私が一番知りたかったこと。
やはり就学前の高いレベルの幼児教育を受けた子どもは、小学校入学時のIQが高かっただけではなく、その後の人生においても学歴が高く、雇用や経済的な環境が安定しており、反社会的な行為に及ぶ確率も低かったというデータがあるそうです。
ではどのような幼児教育がなされるべきかという点では、「非認知能力」を鍛えるということのようです。
いわゆる学力的なものではなくて、忍耐力がある・社会性がある・意欲的であるといったような、人間の気質や性格的な特徴を指します。
これは私の勝手な解釈も入っているかもしれませんが、やはり簡単ではない目標に対して興味を失わずにコツコツと努力し続けられるかということだと思うんですね。
本当に難しいことだと思うんですけど、これが出来る人が成功している人だなと、私も30年ちょっと生きてきて実感しています。なので、この本に書かれていることにすごく共感しました。
結論、子どもは親の行き方を見て育つ。だから子どもに幸せになってほしい、成功してほしいと願うのであれば、その頑張っている姿を常に見つめ、応援し、そして自分も努力し続ける人間で有り続ける。こういうことなのかなと思い、大変勉強になった1冊でした。
ご興味のある方は是非、読んでみてくださいね。